クリエイティブ関連 企業情報 company
2011/12/28 update
人と人、情報、未来をつなぐ
スマートフォンにタブレット端末、TwitterやFacebook。
次々と提供されるITツールやサービスで、世の中はどんどん便利になってきた。もはやITはビジネスの世界だけでなく、私たちの生活インフラの一部であり、欠かせないアイテムになりつつある。
マジックチューブは『人と人、情報、未来をつなぐ』をコンセプトに、独創的な発想や新たな手法論の開発から、自分たちにしかできない"ものづくり"に挑戦している会社。医療機器メーカーや工業製品メーカー、システムプロダクトメーカー、ITベンダー、WEB企画制作会社などを顧客に持ち、WEBやモバイルのアプリケーション開発のほか、情報システム、組み込みシステムなどの業務システム開発を主に行っている。
なかでも、「得意としているのはRIA開発のためのユーザーインターフェースデザインと、そのグラフィックス処理」と、代表の向井さん。
※RIAとは、リッチ・インタラクティブ・アプリケーションの略で、従来よりも操作性に優れ、豊かな表現が可能なWEBアプリケーションのこと。
『これでいい』ではなく、『これがいい』まで考える
大学在学中からプログラマーの仕事をしていた向井さん。当時から起業願望があり、その下地になればと、知り合いから委託されたプログラムを組んでいたという。
「アルバイト感覚でしたけどね。」
卒業後はフリーランスになり、情報システム開発を続けながら会社設立のタイミングをうかがっていたとのことだが、
「"どんな会社にするのか"が、なかなか決まらなくてね。いや、もちろんシステム開発の会社ですよ。ただ、どんな分野が強くて、どんな特長をもった会社にするのか当時は自分でもイメージできなくて。」
伸びている業界だからといって、技術力に自信があるからといって、勢いで会社を起こしても成功するとは限らない。ITベンチャーと呼ばれる企業は数多くある。その中で他社と差別化できる強みを持っていなければ、結局生き残っていけないのだ。
約6年間のフリー期間を経て向井さんが見つけ出した強みは、客観的視点から生まれる発想力と、問題の根源を突き止めるブレない追求力。
「客観的に自分を見るもう一人の自分っていうんですかね、僕は"背後霊"って呼んでるんですけど(笑)。その背後霊を常に意識して、本当にこれでいいのか?お前のやりたかったことは本当にこれなのか?って自分に問いただすようにしています。」
仕事をしていると、時に、いろんな情報に惑わされたり、リスクを恐れ保身的になったり、自分の基準だけで物事を考えてしまうことがよくある。その結果、真の目的を見失い、表層的な作業で終わってしまうのだ。
向井さんは言う。
「僕が常に優先していることは、ユーザーのメリットを一番に考えること。課題の根源を分析し、解釈し、とことん突き止めたうえで解決する方法を考える。機能を満たせばそれでいい、じゃなくて、ユーザーにとって一番効果的な方法を追求するんです。これでいいじゃん、じゃなくて、これじゃなきゃ、ってシステムを提案するのが僕のやり方です。」
正しくデザインされると、
『無駄はないが理由がある』ユーザーインターフェースになる
マジックチューブならではの発想力と追求力から生まれた最新技術に『WallThrough』と『OTEMOTO』がある。
『WallThrough』は、離れた場所にある部屋が、窓越しに、あたかも隣に存在しているような感覚を実現したインタラクティブ・ウォール製品で、マイクロソフト社主催のMicrosoft Innovation Award 2009の優秀賞を受賞している。
窓(画面)に映し出された映像を正面だけでなく、左右や上下からも覗き込むことができ、さらに窓から遠ざかったり近づいたりすることで、視野も広くなったり狭くなったりするのだというからスゴい。
実はこれ、制作現場から生まれたアイデアなんだとか。
「離れた拠点の人と一緒に仕事をしていたとき、すぐに相談したり、打ち合わせしたりすることができなくて、煩わしさを感じていたんですよね。解消できる方法はないかなぁ、と思ったことが開発のきっかけでした。」
例えば、名古屋にいながら東京の担当者の様子が知りたいと思った時など、『WallThrough』があれば自分の席に座ったままでも、ちょっと覗き込めば相手の状況を確認することできる。つまり「覗き込む」という自然な人の動作だけで、ユーザーは欲しい視覚情報を得ることができるのだ。まさに最先端技術を活かしたユーザーインターフェース。
Microsoft Innovation
Award 2009の優秀賞を受賞
ユーザーインターフェースを独自の考え方で、さらに進化させたシステムが『OTEMOTO』。これはもう、画面の中だけにとどまらない。
小型のパネルでできた『OTEMOTO』と、スマートフォンを組み合わせて使うらしいのだが、向井さん曰く「簡単に言うと、離れた場所にいる人に手元の情報を簡単に送ることができる遠隔ディスカッションのためのシステム」。
『OTEMOTO』
「出張先や遠方から即座に手描きの情報を送りたいときなど、その場にテレビ電話とかがなくても、情報を共有し説明することができます。」
開発の当初は、テーブルサイズの大きなものをイメージしていたとのこと。
「『WallThrough』と組み合わせて活用したいなと。離れた人同士がテーブルを囲んでバーチャルで会議するようなイメージですね。みんなで囲んでいるテーブルが『OTEMOTO』の理想形。でも始めから大きなシステムで作るのは難しいから、まずは小型版で開発することにしたんです。」
『OTEMOTO』は実現化を目指し、現在、中京大学との共同プロジェクトとして、学生たちと実証実験や応用プロダクト開発研究などを行っているのだとか。ほかにも学生アルバイトを積極的に採用するなど、向井さんは若い人材の育成にも力を入れている。
若手人材の活用で、斬新な発想力と創造力に期待
マジックチューブには若い二人のスタッフがいる。ユーザーインターフェースデザイナーの村口陽子さんとプログラマーの星田岳人さん。
二人とも学生時代から、マジックチューブの一員として働いていた。二人以外にも、学生アルバイトがスタッフとして活躍している。
学生を積極的に採用する理由はなんだろう、向井さんに聞いてみた。
「僕自身、学生時代プログラマーとして仕事をしていたし、その時の経験が今の自分にすごく大きな影響を与えているんですよね。あと、ひよっこプログラマーだった僕に仕事を任せてくれた人たちへの恩返しってわけじゃないけど、今度は僕が若い人たちを信じて育てる番なのかなと。」
学生アルバイト第1号だった村口さんは、ユーザーインターフェースデザイナー。業務システムなどのリニューアルの仕事をしている。
「直接お客様のところに出向いて、既存のシステムについての不満や要望を聞きます。ココの使い勝手が悪い、とか、ココはこう変えたいとか。で、それを踏まえて、その改善策を考えます。」
村口さんは画面の動きや操作手順などを考えるとき、紙に手描きで書いて考えるのだそう。
「こうすると、自分の頭の中が整理しやすいし、相手にも伝えやすいんです。」
「まず社内で話し合います。それから、改めてお客様と話をします。じゃあこうしようとか、それならこの画面はいらないね、とか、さらに意見や要望を聞いて、使いやすいインターフェースを提案できるようにしています。」
星田さんは4月に入ったばかりの新入社員だが、大学院に行きながらマジックチューブでアルバイトをしていたので、キャリアはもう4年。
「今取り組んでいるのはアンドロイドのアプリ開発です。前バージョンからのリニューアルなので、WEBに書き込まれているユーザーレビューなども参考にしながら、とりあえず全部自分ひとりで担当しています。」
入社してまだ1年足らずだというのに、全部ひとりで担当するなんて凄い。
「正直、プレッシャー感じてます(笑)。自分にできるかなと、不安になることもあるけど逃げたくないんで。」
お〜、なんとも頼もしい限り!
「自分の可能性を越えていきたい」という星田さん。向井さんというリーダーがいるからこそ、安心して挑戦できるのだろう。
バイト時代に開発した
握力測定システム
「これからのITは世の中を便利にするだけじゃく、人々の生活を豊かにするものでなければ」と話してくれた向井さん。
IT最先端の開発現場では、『WallThrough』や『OTEMOTO』のような新しいシステムや技術が次々と生み出されている。そして、ITを活用した新しい世の中の仕組みを生み出そうと頑張っている若い人材も育っている。
子供の頃に見た漫画やアニメに出てきた、夢のような道具を私たちが実際手にする時代は、それほど遠くないのかもしれない。
(ゆき)
スタッフ紹介
向井 真人(代表取締役)
【所属】開発、プログラマー
【出身校】中京大学
【血液型】O型
【特技・興味のあること】仲間づくり
★ワタシPR★
常識すら疑い、本来の意味を改めて認識したうえで"あるべき姿"を、常に問いつめながら行動する。これをものづくりだけでなく、日々の仕事すべてにおいて心がけるようにしています。
村口 陽子
【職種】ユーザーインターフェースデザイナー
【入社年】2009年4月
【出身校】愛知淑徳大学
【血液型】A型
【興味のあること】リラックマが好きです。あと、ショッピングも♪
★ワタシPR★
私はプログラムを組むことができません。だからこそ、ユーザーに近い立場からものづくりを考えられると思っています。
星田 岳人
【職種】開発、プログラマー
【入社年】2011年4月
【出身校】中京大学大学院
【血液型】O型
【ニックネーム】ほっしー
【特技・興味のあること】バイクとツーリング
★ワタシPR★
コンピュータのソフトウェアといっても実際に操作するのは人です。使用する人が動作を意識せず、自然に操作できるソフトウェアを提供することを目指しています。