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株式会社 マルジュー (ファブリックプラス)

株式会社 マルジュー (ファブリックプラス)


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2011/11/25 update

安らぎや笑顔をプラスするファブリックを作り続けたい。

目が覚めても、まだ夢の中にいるような心地よさ。「あと、もう少しだけ」って、やわらかな布団に包まれていたくなる。

ファブリックプラスは、そんな心地のいいファブリックを作り続けているマルジューのオリジナルブランド。自然で安心な素材と気持ちのよい触り心地、程よく洗練されたデザインが特長的なガーゼケットや寝具、繊維雑貨をWEBショップで販売している。

守り続けるため、伝え続けるための形

名古屋市の北西部を流れる庄内川のほとり、マルジューはそこで小さな晒し(さらし)工場として始まった。大正11年のことだという。「晒し(さらし)」とは布を白くすること。

創業当時の写真があるというので、見せていただいた。



ずいぶん年季が入った写真・・・。戦前のものらしい。

煙突のある黒い壁の建物が工場で、工場の前の堤防の上に立っているのが、当時の従業員の方たちなんだとか。

創業当時は布を川原に広げ、水を撒き、日に晒し、川で布を洗って生地を白くしていたのだそうだ。その後、河川汚染などの環境の変化や東海地域を襲った伊勢湾台風の被害などを乗り越え、約90年もの間、マルジューは時代と共に変わり続けながら、その技術を守り続けてきた。


堤防一面に広げられた
反物の晒し風景

子供の頃から工場の手伝いをしていた、という増田さんは3代目。



家業を継いだのは27歳の時。商社などから、寝具用の生地の染色や晒しなどの加工を請け負っていた。
「当時は生地の加工だけで充分やっていけたんですよね。ところが僕が入社して2年くらい経った頃かな、急に状況が変わっちゃたんですよ。」
生地の生産や、加工の拠点が一気に中国へシフトし始めたのだという。

仕事を中国に取られ、繊維関係の工場は軒並み減産。業績不振のため倒産・廃業する同業者も出てくるようになった。

「このまま加工だけでは、うちもつぶれてしまうかもしれない」そう考えた増田さんは、オリジナル製品の製造と販売に乗り出した。当時を振り返り、増田さんは言う。
「業界のしがらみだとか不安はあったが、やるしかないという思いだった。」

「最初はインクジェットプリントの生地の販売を始めました。面白おかしい写真や柄を生地に印刷してネットで販売していたんですけど、これがなかなか軌道に乗らなくて。やっぱり本業の寝具もつくって販売しようと事業の方向転換を決めました。」


インクジェットプリントの
オリジナルクッション

WEBショップの店舗名を「アート・デジタルプリント工房」から「Fabric Plus(ファブリックプラス)」に変え、商品もガーゼケットや毛布などの寝具を中心としたアイテムに入れ替え、同時に店舗のイメージも一新。
さらに、それまで増田さん自身が片手間でやっていた店舗の運営も専任の担当者をたて、コンセプトを持った本当にいい商品を提供するショップへと生まれ変わった。

日本の技術にこだわった、ものづくり

「じかに肌に触れるものだから、安心して使ってもらいたい。」
ファブリックプラスの商品は、天然素材のコットンや麻を中心に可能な限り日本の素材を使って加工している。


真白に晒された生地

実際の加工の現場、工場を見学させていただいた。



今はほとんどが機械化されてしまったが、その技法や工程は昔と変わらない。



素材や色の違いによって調整が必要となる現場には、必ず職人さんがいて、経験に裏打ちされた勘と確かな技術で、微妙な違いを調整している。
職人さんの勘と技術、きっとこれも昔と同じなんだろうな。



「生地加工のみの受注件数は相変わらず減り続けてるんですけどね、(ファブリックプラスの)販売が伸びているので、加工のほうも続けることができるんです。」
いくら販売が順調で、加工が右肩下がりでも、増田さんは販売だけでやっていけるとは思っていない。加工あっての、ものづくりあっての、マルジューなのだ。
「日本製にこだわるのは、他の国ではここまで安全性と品質の高い加工はできないという自信と、この工場をなくしたくないから。そして、この技術を守り伝えなければいけない、という思いがあるから。」


のり付けして、乾燥へ

やむなく廃業してしまった同業者を、増田さんはたくさん見てきた。
日本の繊維産業は衰退するかもしれない、という危機感を強く感じているからこそ増田さんは人一倍、「日本のものづくりを守らなければ」という思いを持っているのだろう。


きれいに折りたたまれていく

噂のハルタ店長、登場

ファブリックプラスが売れているのは、商品そのものの品質やデザインの良さはもちろんのこと、WEBショップの人気が高いことも理由のひとつ。

面白いメールマガジンでも有名な、「店長のハルタ」さん。
サイトのデザイン、撮影、コピー、メルマガまでのすべてをほとんど一人で担当している。
いかにも作られた、という完成度の高い文章や表現よりも、ちょっと素人っぽさがあったほうがリアルに伝わるだろうというのが、ハルタさんの考え。
「新商品を紹介するときも、ただ見た目のデザインとか色だけを伝えるんじゃなくて、もっと、こう、本当の良さを伝えたいから、商品と向き合って、話し合ったりします。」


ハルタ店長にはココで会えるよ!
クリックしてね♪

・・・商品と話し合う、ですか?
「はい。商品にグルグル包まって、匂いをかいだり、スリスリしたり。『お前の本当の役割はなんだー?』って話しかけるんです(笑)。」



さすが、ハルタ店長。ちょっと変わってるかも?
でも、この素直な表現や気取らないコトバが見る人にはウケているのだ。ファンレターやプレゼントまで送ってくれるファンもいるらしい。

「ほとんど社内に閉じこもってやる仕事なんですけど、こうやってメールをもらったりすると、あぁどこかでお客様と繋がっているんだなぁ、とか思ったりして嬉しくなります。」


人気の4コマまんが

使う人のことも、作る人のことも考えた商品を

ファブリックプラスが生まれる前の、アート・デジタルプリント工房の時にデザイナーとして入社した三瀬さん。現在はテキスタイルデザインを中心に、パジャマやホームウェア、雑貨などの商品を企画からデザインまで幅広く担当している。

「商品の企画は、お客様の声や市場の動向をみて考えます。シンプルなデザインが多いんですが、単純すぎてはつまらないし、凝りすぎもダメ。常にお客様の立場にたって、そのなかで、自分たちらしさを表現するように心がけています。」



入社前はデザインや企画の仕事なんてしたことがなく、経験はほぼゼロだったという。「自分の作ったものを製品にするような仕事がしたくて。未経験だったけど、思い切って飛び込みました。」
当時のオリジナル商品はインクジェットプリントだけだったが、その後、スタッフも増え、ファブリックプラスが誕生した。

「使う人も、作る人も、デザイナーも幸せになれるような商品がつくりたいんです。」という三瀬さん。デザインや素材や価格を、もっともっと考えて、いいものを提供していきたいという思いがしっかりと伝わってきた。


細かい柄が美しい
インクジェットプリント


「ファブリックプラス」という名前には、長年培ってきた技術により、「ファブリック(布)」に形や用途を「プラス」することで、日本の繊維産業の可能性を広げていきたい。
という、思いが込められているのだそうだ。

増田さんたちの話を聞いて、工場を見て、しみじみと感じたことがある。
日本のものづくりの魂は、ここマルジューでも、しっかりと生き続けているんだと。
(ゆき)

スタッフ紹介

店長ハルタ

店長ハルタ 【所属】ものづくり+はんばい事業部
【職種】WEB制作
【入社年】2005年10月
【血液型】AB型
【興味のあること】
町工場の外観と音を、見て聞いて、室内の様子を想像するのが好きです。通りすがる人や、隣のテーブルの人の会話を一方的ですが、親身になって聞いてしまいます。


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空気感やリアルさを大切にしています。ずっと使って欲しいものを作っているので、ずっと見守ってもらえるようなサイトに育てています。とても幸せな仕事です。

三瀬 麗子

三瀬 麗子 【所属】ものづくり+はんばい事業部
【職種】デザイナー
【入社年】2004年8月
【出身校】中部美容専門学校
【血液型】A型
【特技・興味のあること】
イラストを描くのが好きです。食材からこだわっている小さなレストランやカフェに興味があります。

★ワタシPR★
使い込んでいくうちに味が出て、一生を共にしたくなるものをつくっています。ぜひ、WEBショップで商品をチェックしてみてくださいね。

株式会社 マルジュー
(ファブリックプラス)

事業内容

  • 染色加工、
  • 繊維製品の製造・販売

代表者

  • 代表取締役 増田 和久

創業年

  • 1922年

設立年

  • 1993年 ※㈱マルジュー

従業員数

  • 18名

男女比率

  • 1:3

平均年齢

  • 40歳

tel

  • 052-901-1966

fax

  • 052-901-7676

E-mail

  • mail@maruju.net

住所

  • 名古屋市〒462-0014
    名古屋市北区楠味鋺5-209

分野

  • 映像コンテンツ・WEB・ホームページ制作
  • 企画制作プロデュース
  • その他

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