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2011/11/04 update
この地域のクリエイティブのそばに
名古屋市東区に本社と店舗を構えるセントラル画材。東海地域のクリエイターをはじめ、美大生や専門学校の学生、プロの画家までと、その客層は実に幅広い。初心者向けのアイテムからプロユースまで豊富にそろう商品数は、この地域トップクラスだ。
東海地域最大級の品揃え
行商からのスタート
今から30余年前、社長の中田さんが車に画材道具を詰め込み、デザイン事務所や大学などを行商し始めたことから、セントラル画材の歴史がスタートした。
その後久屋大通駅の近くに店舗を構え、2004年には現在の場所に本社と店舗を移転。店舗には画材道具から額縁、コミック用品までを取りそろえ、同じビルにギャラリーも併設されている。
また先日、栄の中心部に新たな店舗をオープン。
これまでセントラル画材が得意としてきたデザイン業界や商業ビジネス向けの取り組みだけでなく、今後はファインアート(絵画・彫刻・建築など)にも力を入れていきたいとの思いから、絵画などを趣味としている方々に足を運んでもらいやすいようにと、アクセスの良い場所に出店を決めたそうだ。
本社ビル5Fの
セントラル・アートギャラリー
初めて出会ったMacの衝撃
今やデザインには欠かせないアップル製コンピュータ「Mac」。
デザイナーはMacが置いてあるデスクの上で、イラストレーターなどのグラフィックソフトやフォトショップなどの写真編集ソフトを使ってデザインを創りあげていく。現在では当たり前の光景だが、20年ほど前には想像もできないことだった。
中田さんがMacと出会ったのは、会社を立ち上げてすぐの頃。東京の展示会で初めてその機械を目にしたときは全身に衝撃が走ったと言う。
「写真の中に映り込んだ電線がね、コンピュータの画面上で消えるんですよ!今まで『仕方がない』と諦めていた写真でも、デザイナー自身で加工・補正することができる。夢みたいな機械だと思いました。」
中田さんは、その魔法のような機械を即座に発注。すぐに名古屋へと戻ってデザイナーたちにMacの素晴らしさを伝え、購入した人に向けてのスクールを開校した。
当時Macでのデザイン制作を学べる場はほとんどなく、多くのデザイナーがここで技術を身につけ巣立っていったという。
かくして、名古屋のデザイナーの間に驚異的なスピードでMacが普及。その後スタートさせた出力・加工業務も、今ではセントラル画材の看板事業のひとつとなっている。
プロから信頼される、唯一無二の存在
セントラル画材では、印刷などの出力からパネルやフレームの加工、取り付けまでのすべてを一括で請け負える設備と人材をそろえている。そこまでできる会社は、実は意外と少ない。印刷は印刷会社に発注し、その後は自身で加工するか、印刷物を持って別の会社にお願いするケースが多いのだ。
「お客様からは『困ったときのセントラル』なんて言われることもあるんですよ(笑)。」
そう言って笑うのは、企画営業部の加藤さん。
納期や加工の厳しさから他社では対応できない難しい案件について、どうにかならないかと相談されることも少なくない。
セントラル画材さんに頼めばなんとかなる。逆に言えば、セントラル画材さんで無理と言われたらあきらめる。そんなことを言われることさえあるとか。
「他でやれないって困っているのなら、うちでやればいいじゃない。機材が足りないなら、揃えればいいじゃない。」と中田さん。
「社長が太っ腹なんで助かります(笑)。おかげで、お客様のご要望に応えることができてます。」こうした会社の体制に加藤さんも嬉しそう。
気さくで懐の深い社長の存在と、風通しの良い社風もセントラル画材の魅力なんだろう。だから、多くのデザイナーさん達から長年頼られているんだろう。
一緒にチャレンジする。そんな気持ちでお客様と向き合う
セントラル画材は昨年、お客様のさらなる要望に応えられるようにと機械を増やし、出力・加工業務の事業所を移転した。
各種プリンターが常時20台も稼動しており、あらゆる印刷、加工にすぐ対応できる体制を整えている。また、納期だけでなくクオリティの高さにも定評があり、デザイナーや写真家などプロからの信頼も厚い。
個人のお客様も多い「セントラル出力センター」を担当する青木さんはこれまで、デザインを始めたばかりの学生や初心者からの相談・要望にも数多く応えてきた。
「学生の皆さんには先入観がないですからね。こちらが驚くような印刷や加工ができないかと相談されることも多いんです。そういうときはうまくいくかどうかはわからないけど、とりあえずやってみようと。」
高画質を実現する
プリンター
「卒業制作の時期になると、学生さんがたくさんいらっしゃいます。彼らは学生生活の集大成を僕に託すわけですから、中途半端な応対はできません。時期が重なるのでハードな面もありますが、できあがったものを見た瞬間の彼らの笑顔を見ると、がんばってよかったなって思います。」
これからのクリエイティブを見据えて
セントラル画材では、年に数回ほどメーカーなどと協力してデザインアップセミナーを行っている。講師を招いてのセミナーにも関わらずなんと参加費は無料。すぐに活用できる内容が詰まったセミナーには、毎回多くのクリエイターが駆けつける。
たとえば、東京ではすでにスタンダードでも、名古屋ではまだ広がっていない新しい技術もあり、それらを発信するのも自分たちの役割だとセントラル画材は考えている。
長い間、名古屋のクリエイターたちを見守ってきた者の責任として、現状に満足せず、この地域のデザイン力の底上げも担っていきたいという思いがあるからだ。
「名古屋で仕事をするんだから今のままで大丈夫って言う人もいますけどね。いつまでもそんなことを言っていたら置いていかれますよ。」と、中田さんは続ける。
通信技術が発達し、ビジネスにおける実質的な距離はどんどん縮まっている。現状に満足していたら、他地域のデザイナーに仕事を持っていかれてしまうかもしれない時代なのだ。
中田さんが心配しているのは、もうひとつ。次世代のデザイナー育成について。
簡単なデザインやレイアウトなら、パソコン上で誰でも気軽にできる昨今。デザイナーまでもが、自らの手で絵を描くことが少なくなっているという。
「若いデザイナーさんのなかには、手でラフを描かずにいきなり画面上でデザインし始める人もいるんですよね。Macは便利ですが、あくまで道具です。学生のうちにしっかり基本を学び技術を磨いて、自身の可能性を広げてほしい。」と、期待を込めて話してくれた。
デザイナーが今、困っていることはなんだろう?これからのクリエイターに有益な情報はなんだろう?環境は?設備は?
セントラル画材はいつも、「自分たちにできることは、なんだろうか」を考えてきた。
そしていつも、その答えを出してきた。
今までも、これからも、セントラル画材は、ずっとクリエイターを応援してくれるだろう。
スタッフ紹介
加藤 岳
【所属】企画営業部
【職種】企画営業
【入社年】2005年9月
【血液型】O型
【特技・最近気になること】
名古屋市科学館のあの大きなプラネタリウムの球体を出力で覆いたい。
★ワタシPR★
フレーム調達からスキャニング、出力、パネル加工とすべてを一箇所でまかなえるのはセントラル画材ならでは。先日は、名古屋まつり内のイベントとして開催された長野剛先生による原画・イラストパネル展のレイアウト提案から設置まで担当しました。今の夢は名古屋市科学館の大きなプラネタリウムへのラッピング広告。アイデアと予算をお持ちの企業様がいましたら、ぜひお声をかけてください(笑)!
青木 崇
【所属】出力センター
【職種】オペレーター
【入社年】2009年1月
【血液型】A型
【特技・最近気になること】
「魔の2歳」と呼ばれる男の子がいるのですが、子供の描く絵の色彩感覚を観察することです。
★ワタシPR★
2010年に開催された国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」では、海外のアーティストと一緒に仕事をする機会が多くありました。日本語と外国語、ジェスチャーも交えながら必死にやりとりをしていたのはいい思い出です。出力や加工について、こんなことできないかな? と思ったら、まずは相談してください。できる限り実現できるようお手伝いさせていただきます!