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株式会社 林工芸

株式会社 林工芸

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2011/11/04 update

しなやかな発想で、美濃和紙に新たな息吹を

岐阜駅からバスに揺られること約1時間。
のどかな山間地である美濃地方は、紙の原料となる良質な楮(こうぞ)が多く採れたことから、1300年もの歴史を持つ伝統工芸「美濃和紙」が栄え、今もなお紙漉きの技術が受け継がれている。



今回訪れたのは、創業70年になる林工芸。自社ブランド「Fores」では、この地で漉いた和紙のぬくもりある風合いを生かし、照明やタペストリーといったインテリアから鞄や草履などの雑貨まで、幅広く展開する。その洗練されたデザインとオリジナリティが注目を集めている。

3代目の社長である林一康さんに、その発想力あるブランドの秘密を探ってみた。

アイディアの元は「美濃和紙を知って欲しい」という気持ち

現在カタログに載っているオリジナル商品は約500点。そしてその9割を林さんご自身が発案しているのだという。



「商品は、自分でも正確な数を把握できないくらいあります(笑)  
今の時代は、消費者がものをよく見て判断し購入するようになりましたから。"どのような意図で作られたものなのか"といったストーリー性など、価格だけではない、その付加価値に対する魅力を重視されますね。」
と語る林さん。美濃和紙の魅力をいかに消費者に知ってもらうかということに力を注ぎ、和紙の可能性を開く新商品を次々に考案している。
その開発のスパンはなんとブランドを立て上げてからずっと、一ヶ月に1アイテム以上だという。

「利益を確保することに重きを置くのではなく、より良いものを適正価格で作ることに努力しないとこれからは戦っていけないですから。いわばそのための挑戦です。」
中国製品の質もレベルアップしてきている昨今、職人の経験年数によって"価格の差"が生まれる日本の伝統工芸の世界に林さんは疑問を感じているという。
そんな思いを胸に、伝統工芸の素晴らしい面を伸ばし、時代に合わない考えに一石を投じながら挑戦し続けているのだ。

「一貫生産」がメーカーの強み

"紙漉き、鉄加工、木加工、塗装、フレーム張り、電気配線、提灯張り"
これらは全て、林工芸が持つ技術。



そう、ここでは商品づくり全ての工程を自社で行っている。提灯づくりにおいて、紙漉きから灯具の製造、シェードの加工や商品の梱包まで、ひとつの会社で一貫生産できる工場をもつのは日本中さがしても他に類をみない。
どのようにしてこの技術力とノウハウを持ったのだろうか。それには会社の歴史に理由があるようだ。


一貫して製造が行える工場内
には、工程順に機材が置かれている。

林工芸の代名詞!「クロス巻き」の技術を元に発展

林工芸は創業当時、提灯の紙の覆いをした部分である「火袋」を海外へ輸出する貿易業をしていた。だが1970年代に起こったオイルショックでその輸出がゼロになってしまう。

そんな中、お盆に使われる"盆提灯"の下請け製造をする傍らで「この提灯の技術を使って何か意匠は取れないか」と試行錯誤を繰り返した。その結果、これまでの提灯の骨組みにはなかった「クロス巻き」という独自の張り方を考案することができたという。

提灯の張りには大きく分けて2種類ある。呼び方は様々だが、厚い紙が使用しやすく大きな提灯作りに適した「地張」と、作業効率が図れる「巻式」だ。これらの利点を合わせ持ち、かつ高い技術力が必要な張りが、この「クロス巻き」なのだそうだ。
林工芸はすぐさまそのクロス巻きで特許を取り、メーカーに何度も持ち込んだことでその技術力を買われ、火袋の他にも提灯に必要な木枠、配線器具などの生産も手がけるようになっていく


クロス巻きの照明

思わぬ試練が、自社ブランド「Fores」を立ち上げるきっかけに

仕事も順調に増え、新たな生産のために設備を整えていたが、次第にメーカーからの経費削減とコストダウンの要求が増えていった。



「二か月に一度、コストダウンの請求がきましたよ。これはいよいよ厳しいなという状況になり、それで自社ブランドの立ち上げに踏み切りました。」
ブランドの立ち上げ後は順調に?
「もともと住宅向け照明メーカーの下請けについていたことから、ブランドの立ち上げ後も自然と、一般家庭を基準にした商品を製造していました。そのため軌道にはスムーズに乗りました。もし店舗関係など、自社以外での工程が必要な照明を始めていたら、こうはいかなかったですね。最初は照明だけを売っていましたが、一連の製造工程を踏んでいくうちに、あれ?もしかしたら他の物もできるのでは?という自信が湧いてきたのが、小物や文具などに挑戦したきっかけです。今でも下請けの仕事はありますが、以前のように、仕事をもらいにいくのではなく、自社でデザインした商品を提案しにいくという形に変わりました。」

人との出会いが生む、新たな企画

一貫生産で商品を生み出す力を持っているが、それに留まらず、常に広範囲にアンテナを立て、様々な人と交流することを忘れないのが林工芸。

今、林さんが力を注いでいるのは、"日本の紙でできること"をメーカーとデザイナーが共に考え提案するブランド「KAMIMINO」の活動だ。



岐阜県紙業連合会に加盟する、同世代の社長である5社ではじめたこのプロジェクトは、1社に1人のデザイナーを組み合わせて、自然に恵まれた美濃地方ならではの発想から、紙の道具づくりをしている。

「5社集まれば、それぞれ違った考えがあります。やっぱりどの会社にもそれぞれに固定概念があって、うちだったら絶対手を出さない部分とか、いったいこんなの誰が買うの?そんな考えにもお互いの経験や発想を出し合うことで、新たな発見へと変わっていく。その過程が実に面白いですね。」
と、ひとりでは生まれないアイディアの誕生に心躍らせている。

「だから知りたいことがあれば北海道でも大阪でもどこでも行きますよ。いろんな人に出会って、その人の話を聞いて、気になったらそこの材料も分けてもらいます。そこから林工芸にしかできないものができるんですから。」
と語る林さん。
実際に林工芸では、これまでつけることができなかったプラスチックに和紙をつけることができる接着剤や、和紙にフィルムをコーティング加工して水で洗うことができる和紙を開発している。
その信念と、好奇心を刺激するモノに向かって各地を飛び回る行動力こそが、斬新なアイディアの秘密なのかもしれない。

今ある商品にとらわれず、「和紙の可能性」を常に追い続けるその情熱。そこに伝統工芸の新たな未来がありそうだ。


「かみのかびん 延筒」

スタッフ紹介

林 幸恵

林 幸恵 【職種】営業企画、Web関連と商品製作
【入社年】2000年3月
【血液型】B型
【ニックネーム】さっちゃん
【特技・興味のあること】テニス、癒し、マッサージ




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最近「癒し」にとても興味があります。林工芸にもたくさんの癒し商品があり、今後どんどん紹介していくのでホームページやブログも見てくださいね。それと特技はマッサージです。足のかかと部分が堅くなっている人いたら、是非私にマッサージさせて下さい。10代の若さのかかとに戻すことができるんです!ピカピカのモチモチのツルツルに・・・しかしその場合は料金が発生します。(笑)

大塚 友香

大塚 友香 【職種】事務
【入社年】2009年10月
【血液型】AB型
【ニックネーム】掃除リーダー
【特技・興味のあること】バドミントン、整理整頓、ダスキン




★ワタシPR★
やっぱり掃除するときの道具はダスキンに限りますね。手を汚さずピカピカにできる道具・・・見てるだけで興奮してしまいます。基本、整理整頓が好きなので、社長から整理整頓リーダーに任命されました。社長は基本汚すタイプなのでしっかり教育したいとおもいます。

株式会社 林工芸

事業内容

  • 和紙照明・和紙製品全般・企画製造販売

代表者

  • 林 一康

設立年

  • 1949年

従業員数

  • 18名

男女比率

  • 5:5

平均年齢

  • 39歳

tel

  • 058-229-2828

fax

  • 058-229-2844

E-mail

  • hayashi@fores.co.jp

住所

  • 高浜市〒501-2573
    岐阜県岐阜市太郎丸598番地2

分野

  • 建築・インテリア

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