クリエイティブ関連 企業情報 company
2011/10/24 update
地球にやさしい、人にもやさしい。
オリジナルエコブランドを通して、循環型社会のライフスタイルを提案しています。
名古屋市中区の大須商店街に、廃材を利用したオシャレなバッグやグッズを扱っているショップがある。
MODECO。店名の由来は「MODE」+「ECO」。
大須商店街のビルの2Fにある
ECO・・・。
2011年の今年は、東北の震災や原発事故による節電などの影響か、私のような普通の人間でも環境問題について以前より深く考えるようになった気がする。できるだけ環境にやさしい生活をしたいと思うのだが、現実はなかなか…。私と同じような人、結構多いんじゃないだろうか。
MODECOは、身近なところから廃材利用やECOを取り入れることができるショップと聞いて、さっそく訪問してみました。
店内には様々なマテリアルで作られたオリジナルデザインのアイテムがディスプレイされていて、どれも上質でオシャレな商品ばかり。とても廃材を利用しているとは思えない。
使われている廃材は、フロアマット(床材)やシートベルト、タイヤのチューブ、MOB(特殊緩衝材)などだという。
そう言われて商品をよく見てみると、なるほど、フロアマットやシートベルトの面影が残っているような・・・。それにしてもどうして、バッグの素材に廃材の再利用を思いついたのか。
フロアの廃材で作られた
世界初のトートバッグ
MODECOの若き代表、水野浩行さんに話を聞いてみた。
「以前から環境問題には興味があって、なにか自分で始められないかと思っていた頃、知り合いに、企業から出ている廃材の話を聞いたんです。」
捨ててしまえば、ただのゴミ
さまざまなメーカーの工場などで出てしまうハギレや、目に見えないほどの小さなキズのため出荷できず倉庫に溜まっていくB級品。このままにしておけば廃棄処分の道をたどるしかない。
「もったいないと思いません?キズを避ければ全然使える製品ですよ。ハギレだって、大きさは限られているけど質はまったく問題ない。このまま捨てているなんて信じられなくて、これなら立派な素材として再利用する価値があると思いました。」
たしかにもったいない話だ。メーカーだって、捨てるくらいなら安くても買い取ってくれた方が嬉しいだろう。それに、これらはいずれ『大量のゴミ(つまり産業廃棄物)』として、燃やされたり、埋められたりする。環境にいいわけない。
「廃材だって、アイデア次第で生まれ変わることができる。僕にとっては宝です。だから扱う廃材にこだわりもない。もったいないから、使えるものは何でも使っちゃう。むしろ、使えない素材をなるべくなくしていきたいです。」
発想の転換で、廃材だって立派な素材として活用できる。
水野さんのお話を聞いていて、クリエイティブのチカラにできることの可能性を改めて感じた。
環境配慮とモノづくり
ゴミを作らない、ゴミにしない。というエコロジーの原点から生まれたMODECOには水野さんを含め4人のスタッフが働いている。みんな水野さんとMODECOに共感して集まった仲間だという。
「商品の企画から販売まで、基本4人でやっています。」
え〜たった4人で?店内を見渡すだけでも結構なアイテム数がありますけど。
「基本は4人で。ただ、人気商品などの製造に関してはとても追いつかないので、縫製工程など一部は協力してくれる企業さんにお願いしています。でもゆくゆくはスタッフの人数をもっと増やして、企画から製造、販売までのすべての工程を一貫してやれるようになりたい。それはMODECOのアイデンティティを確立させるために必要なことだし、僕はこれからの産業のためにモノづくり人材の質と数を増やしていきたいと思っているから。」
若いのにすごいなぁ。水野さんは環境保護と同時に、モノづくりの活性化にも貢献したいと考えているんだ。
すべての商品が日本製
「企画や製造など"作る人"と、直接お客様と接する"売る人"は、なるべく一緒のほうがいいと思うんです。作る人が売る。作る人が売り場に立つことで、どんな気持ちでお客様が買ってくれるのかを知ることができるし、自分が作った商品を笑顔で買ってくれるお客様の姿を見て嬉しくない人はいないでしょ。もっといいものを作りたいという気持ちになるだろうし、その気持ちは技術の向上、成長にもつながると思う。」
水野さん自ら接客することも
「買ってくれるお客様にも、作っている人の姿を見てもらいたいんですよね。作っている職人の思いや誇りも伝えたい。心を込めて作っている姿を見れば商品に対する愛情も深まるだろうし、ものを大切にしようという気持ちになると思う。そうすればゴミは減るかもしれない。」
ものを大切にする気持ち。
それこそが、水野さんが廃材利用というエコプロダクトのブランドを立ち上げたきっかけでもある。
身近なものへの感謝の気持ち、ものを大切にする気持ちを伝えたい。
「ものを大切にする気持ち。これは、身近なものを大切にしよう、自分を支えてくれるものを大切にしようという僕が伝えたいメッセージであり、僕自身のテーマでもあるんです。」
実は水野さん、MODECOを始める前は音楽活動をしていた。
「10年間くらいかな、ずっと音楽をやっていた。そのときに自分で作ること、伝えることの楽しさや意義みたいなものを知りました。」
当時から伝えたいメッセージは同じ。表現するものが音楽からプロダクトに変わっただけだという。
美しい景色を見てきれいだなと思ったら、その自然を大切にしよう。
友達の優しい言葉に救われたら、友達に感謝しよう、大切にしよう。
捨てちゃうのもったいない、と思うなら、その物を大切にしよう。
「家族や友達や恋人や、森や川、そういう目に見えるものに感謝して大切にしようと思うことができれば、いつかそれが大きなうねりになって、環境保護につながるんだろう、と僕は信じています。」
そう話してくれた水野さんは、とても優しい目をしていました。
そうだよね。エコは別に難しいことじゃない、押し付けられてやることでもない。
自分ができることから始めればいいんだ。
私たち一人ひとりが、身近なところから、できることを始めればいい。
それがきっと、私たちの新しいライフスタイルになり、さらに大きなうねりとなって、人間と自然との新しい関係ができるのかもしれない。
(ゆき)
ひのきの間伐材を使った
CACiMO
スタッフ紹介
水野 里美
【職種】デザイナー
【入社年】2005年5月
【血液型】AB型
【ニックネーム】さっちゃん
【興味のあること・最近気になること】球技、犬、ビューティー、音楽、世界や日本の経済
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バッグなどのプロダクトデザインが主な仕事ですが、素材選びやサンプル用の布地裁断、縫製をやることもあります。MODECOの商品は、みんなで話し合いながら決めたり作ったりするので、全ての商品になんらかの形でかかわっています。だから街でMODECOのバッグを持っている人を見かけると、すごく嬉しい!写メ撮りたくなります(笑)。今まで一番嬉しかったのは、某有名ミュージアムエデュケーションプランナーの方が偶然MODECOに寄られて、私の処女作(上の写真のバッグ)を褒めてくれたこと。ただ残念なことに、私はその場にいなかったんですけど(泣)。
山下 若奈
【職種】デザイナー
【入社年】2011年1月
【血液型】A型
【ニックネーム】デビ
【興味のあること・最近気になること】サイクリング、ゴルフ、ベリーダンス、旅行、国際協力
★ワタシPR★
MODECOのファンで9ヶ月前にスタッフになりました。販促物などのグラフィックを中心にデザインしていますが、商品のデザインをすることもあります。
もともとソーシャルビジネスに興味があり、MODECOでお仕事する前はNGOのフェアトレードの部門でインターンをしていました。その頃に得た経験を生かして、今後はデザインだけでなく、企画などにも携わっていきたいです。
日々、友達100人増やすこと♪を考えていますので、見かけたら気軽に声をかけてください。